現代の日本の社会人が抱えるストレスは多様化し、一層複雑化している。その背景には、日本特有の働き方に対する価値観が大きく関わっているといえる。
第一に挙げられるのが、長年にわたる仕事至上主義の文化だろう。仕事が人生の全てであり、長時間労働や残業をいとわない姿勢が美徳とされる風潮が根強く残っている。これにより、プライベートや家族との時間を犠牲にして働く在り方が当然となり、仕事と生活のバランスが崩れているのだ。仕事至上主義的な考えは、個人の心の健康・幸せより、会社の存続を優先する在り方であり、多く人がストレスに苛まれ、人生に歪みを引き起こす結果となっている。
次に指摘したいのが、一人当たりの業務量の多さだ。競争社会でサービスの質向上を追い求める一方で、人手不足は深刻化しており、キャパオーバーな業務量がのしかかっている現状がある。長時間労働が続くだけでなく、与えられた業務量を期日までに完璧にこなさなければならないというプレッシャーもあり、強いストレスとなっている。
特に、医療や介護といった分野では、この業務量の増加が大きな負担となり、離職・人手不足につながる悪循環を生んでいる。なにより医療現場は、命を預かる立場上ミスが許されないため、常に緊張感の中で責任を負わなければならない。そんな中、業務量も多くなれば、心身的な疲弊は免れられないだろう。こうしたストレス社会は、幸せな日常を壊す諸悪の根源といっても過言ではない。早急に、日本全体で解消していく課題だといえる。